IELTSは日本ではそこまで浸透していない英語の能力検定です。
日本ではTOEICとTOEFLがメインで人気ですが、先に言っておきます。
TOEICは海外に出るとほとんど知らない人ばかりです。
日本での英語証明ではTOEICで十分ですが、あまりに実用的でなさ過ぎて、海外では一切耳にしません。
もっと実用的な英語検定がIELTSです。
今回はIELTSについて勘違いしているであろうこともご紹介していきます。
1 そもそもIELTSとは?
-TOEICとの違い
-海外で通用する
-IELTSの難易度は?
2 IELTSの勘違い
-日本で就職するから、、、
-IELTS浸透の現状
-実用的な英語
3 IELTSにおすすめの参考書
1 そもそもIELTSとは?

(引用:ウィキペディア)
IELTSはInternational English Language Testing Systemの略で、留学や大学進学、海外移住に必須な英語力を測るためのテスト、試験です。
なかなか日本でこの言葉を耳にしないので、あまり浸透していませんが、アメリカやカナダ、オーストラリアをはじめとする世界120か国、6000以上の機関で年間140万人が受験する試験となっています。
120か国ですよ?(笑) もうほとんどの国でこのIELTSが使われていると言っても過言ではありません。
IELTSには
- アカデミックモジュール
- ジェネラルモジュール
の2通りの試験があります。もちろん名前の通りアカデミックの方が問題は難しいですが、用途が違います。
アカデミックモジュール→海外進学、教育機関への進学
ジェネラルモジュール→海外移住、海外企業への就職
というような大きな括りで自分が受験するべき試験を把握することができます!
試験自体はライティング、リーディングの問題が違いますが、スピーキング、リスニングの問題はどちらも共通の問題を扱うようになっています。
スコアはTOEICのような細かい点数は出ずに、1-9までのバンドスコアで点数が出るようになっています。
5.5や6.5などもありますので9段階というわけではありません。
そしてIELTS点数の有効期限は2年間となっているので、実際に留学や海外移住を考えてる人はおのずとその2年前からのテストが有効な点数として反映されます!
TOEICとの違い

気になるのはTOEICとの違いですね。
- スピーキング、ライティングがある
- 世界基準のテスト
- 相対的テストではない
- 出題範囲の広さ
と意外とたくさん違いがあります。
もちろん受験料が違うなど根本的に違うこともありますが、今回は大きく違うところだけご紹介します。
1 スピーキング、ライティングがある
ここは大きな違いですね! 実はTOEICにもスピーキングとライティングがあるのはご存知ですか? 実際にそこまで普及していなので、知らない人もたくさんいると思いますが、一応あるんです! ただTOEICの特性上、“就職する時の英語力の証明”で、企業からの目線になってしまい、一般的に必要とされていないので普及していないみたいです。
2 世界基準のテスト
先ほどもお伝えしましたがTOEICは日本だけのテストと言っても過言ではありません。 ので今後、“日本から出て働きたい!”という人にはぜひIELTSを勉強するようにしてほしいです。 ほんとに海外に出るとTOEICは通用しません。 し、もしかすると近い将来IELTSの世界基準が日本にも浸透するかもしれません。
3 相対的なテストではない
点数のつき方もTOEICとIELTSでは違います。 TOEICは相対的に見て点数をつけるような方法です。 例えば、難しい問題で回答者で間違える人が多い問題は配点が高くなるような感じです。 ですので、この問題が何点です!というのは明記されていません。
これに対してIELTSは1人1人に点数をつけるので、“この人は何点です”というのがバンドスコアとして表されます。 バンドスコアは1-9までで、0.5刻みでの点数になります。
4 出題範囲の広さ
TOEICの出題範囲の多くはビジネスシーンで多く使われる表現や文章であることがほとんどです。 これもやはり日本でしかTOEICが流行らない理由の一つですね。
それに対してIELTSは新聞やホテル、日常生活で使うような英語をしっかり網羅したテストになっていますので、実用性がかなり高いと言えます。 もちろんアカデミックモジュールでは多少、学術的な内容にもなりますが、リスニングやスピーキングに関しはジェネラルモジュールと同じ問題なので、かなり実用性が高い問題になります。
海外で通用する
先ほども説明したようにIELTSは世界で通用する試験としてその名が通っています。
アメリカでは3000以上の大学が入学や留学生徒への基準としてこのIELTSを適用しています!
もちろん日本は日本語が公用語なので、なかなか留学生にIELTSのスコアを科すことは難しいですが、そんな日本でもTOEICがこれだけ大きく取り上げられているので、おかしいことではありません。
今後は日本でもスピーキングが重要視させるようになり、TOEICに代わってこのIELTSが主導になるのではないか、という見解もあります。
今のところはTOEICでなんとかなっているので、すぐどうこうなるという話ではなさそうですが、、、
IELTSの難易度は?

TOEICとIELTSの相対的なスコア換算を見てみましょう!
IELTS | TOEIC |
9 | – |
8.5 | – |
8 | – |
7.5 | 970-990 |
7 | 870-970 |
6.5 | 820-870 |
6 | 740-820 |
5.5 | 600-740 |
5 | 550-600 |
4.5 | 500-550 |
4 | 450-490 |
3.5 | 300-440 |
3 | 291-299 |
2.5 | 270-290 |
2 | 260-269 |
1.5 | 100-259 |
こんな感じのスコア換算になります。
IELTSの上位点数に至っては、TOEICでは測れないほど難しいような感じにできています。
もちろん必ずこうなるわけではないですが、難易度でいくとIELTSのほうが難しいテストと言えると思います。
スピーキングとライティングがあるからというわけではありませんが、やはり範囲が広くなると難しくなってしまうようです。
2 IELTSの勘違い
日本で就職するから、、、

日本で就職するからIELTSは必要ない、自分には関係ないと思っている方は大勢いると思います。
本当にそうでしょうか?
これからもTOEICが日本の主の英語のテストであり続ける保証はどこにもありません。
何度も言いますが、むしろ世界的に見て日本くらいです。こうなると主のテストがIELTSに変更になるのは時間の問題かもしれません。
ただ、IELTSには効力が2年しかないのでそこは気を付けなければなりません!
2年たつと新しくIELTSを受けなければなりませんので、受けるタイミングも大切ですね。
IELTS浸透の現状
日本でも受験できるようになっています。
IELTSの日本での試験日についてはIELTS公式サイトをご覧ください。
東京テストセンター:札幌 仙台 埼玉 東京 横浜 長野 金沢 静岡
大阪テストセンター:名古屋 京都 大阪 神戸 岡山 広島 福岡 熊本
(引用:IELTS公式サイト)
以上の都市で受験できるようになっています。
回によってはアカデミックのみの受験しかできない回もありますので、要注意です。
そして気になるのは日本の企業のIELTSの浸透具合です。少しずつ浸透はしてきましたが、実際にアピールになるでしょうか?
日本企業への履歴書提出の際にはIELTS6.0以上の時には書いて良いのでは?というレベルになります。TOEICでは740点以上くらいのレベルです!十分な英語力の証明になります。
また、外務省などの公的機関への提出は7.0以上など、日本国内でもIELTSを認めている会社などもあります。外資系の会社や、海外支社がある会社などではIELTSは十分に英語力の証明に使えると言っても大丈夫です。
ただし、スコア5.0以下などではアピールになりませんので、その場合はTOEICと同じく書かない方がいいかと思います。
実用的な英語

IELTSの出題範囲でも書きましたが、TOEICのビジネス領域に限られた出題ではなく、様々なシーンでの英語力が試されます。
もちろんアカデミックモジュールでは日常的なものだけでなく、少し学術的な内容も含まれます。
IELTSのサンプル問題をこちらで見ることができます!
TOEICは受けたことがある方が多いと思いますが、IELTSの問題のほうはビジネスのみならず様々な範囲の問題が出題されている感じがすると思います。
IELTS自体を受けなくても、実践的な英語の勉強にはなるので、勉強してみて損はないと思います。
3 IELTSにおすすめの参考書
実践IELTS英単語3500
IELTS専用の英単語帳として一番売れているのがこちらの実践IELTS英単語3500です。
IELTS専用の英単語帳ということなので、なかなか日常生活で使うような単語ばかりというわけではありません。
が、かなりわかりやすい単語帳になっています。
IELTSを受験する8割の人が使っているとも言われている単語帳です。
そもそもIELTS用の単語帳が少ないこともありますが、こちらを使って間違いはないです!
IELTSブリティッシュ・カウンシル公認問題集
IELTSテストを受ける前に必要なのは問題を解きまくることです。
実践を積んでいないと成果が出にくいのがIELTSです。
実践をせずにテストを受けるなんてナンセンスです!
公認問題集なので、実際に出てくる問題により近い状態の問題で実践を積むことができますのでおすすめです!
新セルフスタディ IELTS 完全攻略
IELTSをオールマイティに勉強したい!初めての受験!という方にはおススメの一冊です。
問題にどのように取り組んだらいいのか、問題はどのように出題されるのかを始め、実践的な問題から使える表現までかなり幅広く掲載しています。
これは一度は解いておきたい本ですね!
〇リーディング→問題の解き方と問題
〇ライティング→問題の傾向と必要単語、問題
〇スピーキング→各問題の注意点と必要単語
〇リスニング→聞き方と問題
全てをしっかり網羅しているのでありがたいですね!